ジュウイチ(学名: Hierococcyx hyperythrus)は、カッコウ科ジュウイチ属に分類される鳥類の1種。俗に十一の字を当てる。別名ジヒシンチョウ(慈悲心鳥)。和名、別名共にオスの鳴き声の聞きなし(「ジュウイチイ」あるいは「ジヒシン」)に由来する。
分布
インドネシア、大韓民国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ロシア東部に分布。
中華人民共和国北東部や日本・アムール川流域で繁殖する。日本では、夏季に九州以北に飛来する(夏鳥)。
形態
全長32センチメートル前後。背面は濃灰色の羽毛で覆われる。尾羽には褐色の横斑がある。胸部から腹面にかけての羽毛は赤みを帯びる。
生態
森林、日本では主に山地の広葉樹林に生息する。
食性は動物食で昆虫(主にチョウ目の幼虫)、節足動物等を食べる。
繁殖様式は卵生。日本では5-7月にオオルリ、コルリ、ルリビタキなどの巣に卵を産み、それらの親鳥に雛を育てさせ、巣立たせる(托卵)。卵は10-12日程で孵化する。
人間との関係
俳句では別名のジヒシンチョウ(慈悲心鳥)で知られ夏の季語とされている。
出典
- 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、59頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、73頁。
外部リンク




